みなさん、こちらは朝日新聞千里販売のおかちんです。
高校野球甲子園大会の上位常連校、群馬県の健大高崎と言えば、チームの代名詞ともなっている「機動破壊」。他に類を見ない機動力で相手チームを混乱させ、勝利を手繰り寄せます。吹田の少年野球チームにも、そんな破壊的な機動力を持つチームがありました。4月16日、万博少年野球場で行われた千里ニュータウン少年野球大会ジュニアの部2回戦で、南千里ジャガーズを18―1(5回コールド)と圧倒した吹田ニューヤングです。
吹田ニューヤングベンチ前の円陣。
吹田ニューヤング先発完投の浅川くん。
先制したのはジャガーズ。1回裏、三塁走者の北口くんが、投球のわずかなほころびを見逃さず本塁を陥れます。
1回裏、敵失で出塁して二盗を決めたジャガーズの北口くんが、内野ゴロで三塁進塁。
北口くんがワイルドピッチで生還。
しかしニューヤングは2回表、エラーで出た田尻くんが、すかさず二盗してプレッシャーをかけ、続く森下くんの内野ゴロもエラーを誘い、難なく同点に追い付きました。
2回表、敵失で出塁した田尻くんが二盗を決める。
グラウンドに声援を送るジャガーズスタンド。
3回表には森下くんのツーランスクイズなどで一挙4点を奪って勝ち越しますが、この回、チームを勢いづけたのが、先頭打者で二塁打の米田(こめだ)くんと、続いて四球で出た河合主将のダブルスチールです。
南千里ジャガーズ先発の田中くん。
3回表、先頭の米田くんがレフト方向へツーベースヒット。
試合前、ニューヤングの河合監督は「最近やっとバントやエンドランなどのサインが出せるようになり ‘野球’ らしくなってきた。でも、ダブルスチールなんかはまだまだできません」と話していました。おかちんはまんまと騙されました。
4回表には5点を奪いますが、ここではなんと主砲の四番浅川くんがツーランスクイズを決めるなど、まさに、どこで何が飛び出すかわからない「機動破壊」を見せつけました。結局ニューヤングはこの試合、機動力に長短打も絡めて合計18得点。バント5つ(セフティバント2つ含む。※誤りでしたら教えてください)、盗塁は13(野選による二盗含む)を数えました。出塁したランナーは常に走る姿勢を見せて相手を動揺させていました。
送りバントを決める森田くん(2回表)。
また、バッテリーは一方的な試合展開ながら最少失点に抑えました。プロ野球でも大量得点に守られた試合は大味になり、ある程度失点することが多いなか、これは特筆すべきです。

試合後、完投勝利の浅川くんは「たとえ点差があっても油断はしません。4回裏、大量の点差があったけど、走者を出したらセカンドの河合主将が『落ち着け』と声をかけてくれた。あれで、最後まで集中力を切らさず頑張れました」と振り返りました。

その河合主将は「今日の勝利はチームが一丸になれた結果です」と、右手甲にマジックで書いた「5」をカメラに向けました。「これは、いま身体の不調で入院中のチームメート、ヒデヒロの背番号です。『ヒデヒロと一緒に戦おう』とみんなで書きました」
「背番号5のヒデヒロと一緒に戦う!」と手の甲に書いた「5」を見せる。(左が河合主将)
河合監督の手の甲にも「5」。
これでニューヤングはベスト8進出。3回戦は山田スパークスと対戦します。
河合監督は「今日発揮した機動力は(6年生主体の)Aチームの試合を見て学んだもの。次の試合も、どんな展開になっても声をかけあって大事に戦いたい。本大会はA、Bチームとも勝ち上がっているので、良い結果を残して夏以降に弾みをつけたい」と展望しました。
試合後のミーティングで、河合監督が選手たちの気持ちを引き締めた。
試合後、桜の下のとても良いロケーションで集合写真を撮影したのですが、おかちんのタイムリーエラー級のミスで失敗…。次はさらに勝ち上がってもっと良い表情を撮るから許してちょうだい… と書いたら、とても優しいチーム関係者さんから集合写真を送ってもらいました。ありがとうございます!

